2023年ロサンゼルス郡の不動産価値が過去最高に。2兆ドル到達

ロサンゼルス郡の不動産市場が躍進し、過去最高の2兆ドルの評価額に到達しました。地域の不動産所有者にとっては朗報で、2023年の評価額は前年比5.91%増加しました。これにより、総評価額は約2兆ドルとなり、13年連続での価値上昇が続いています。

High Rise Buildings in Los Angeles

学校や医療に200億ドルの公共サービス充てられる見込み

郡評価事務所(the county assessor’s office)によると、この評価額にはロサンゼルス郡内の4,000平方マイル以上にわたる課税対象不動産が含まれており、これは過去最高の1兆9,970億ドルに達しています。この評価額から予測される固定資産税200億ドルは、学校や医療などの公共サービスの支援に充てられる見込みです。

一部の市では、郡の税率を上回る引き上げも見られ、工業地帯のアーウィンデール市は10%の資産価値上昇で市全体を牽引しました。一方で、La Verneは2.3%増と最も上昇率が低く、Whittier(3.5%)やBell Gardens(3.6%)をわずかに下回りました。

不動産価値上昇がもたらす利点:収入源としての固定資産税、エキスパートの見解

地域の専門家であるUSCプライス・スクール・オブ・パブリック・ポリシーのエリック・J・ヘイキラ教授は、地方自治体の多くが固定資産税に頼り、価値上昇が公共サービスの収入源を増加させることを指摘しています。ヘイキラ教授は、「資産価値の上昇により、同じ税率でもより多くの収入が得られる」と述べ、地域経済に与える影響を強調しています。

市場の動向:2023年の住宅価格変動とRedfinの報告

市場の動向を考える上で注目すべきは、2023年の住宅価格変動です。オンライン不動産仲介業者Redfinによると、6月のロサンゼルス郡の住宅販売価格中央値は86万750ドルで、前年同月比3.3%減少しました。これは2022年6月のピーク時価格である90万ドルを下回るものです。同時に、6月の住宅販売数は前年同期比20.7%減少し、市場に厳しい状況が続いていることが報告されました。

不動産評価は雇用水準、インフレ率、GDP成長率などを考慮する経済の指標の一つです。ヘイキラ教授は、不動産評価だけでなく不平等の尺度も考慮すべきだとし、地域の経済の健全性を評価する際に重要な要素として指摘しています。

一戸建て住宅の譲渡査定額の増加にも影響

郡査定事務所によると、不動産市場の変動は一戸建て住宅の譲渡査定額の増加にも影響を与えました。インフレによる増加(367億ドル)、動産および備品(104億ドル)、新築(56億ドル)などが挙げられ、一方で25億ドルの減額もありました。合計して、2,391,198件の課税対象不動産、200,969件の事業用不動産、33,871隻のボート、2,952機の航空機が評価されました。

さいごに

不動産市場は引き続き注目される動きを見せており、今後の投資チャンスにも期待が寄せられています。現時点では価値の上昇が続いており、地域の不動産所有者や投資家にとって良い兆候となっていますが、市場の変動にも注意が必要です。

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この記事はLos Angeles Times ウェブサイトを元に、筆者が和文抄訳し加筆修正を加えたものです。内容の真贋については原文を正として取り扱いください。

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