カリフォルニア州 不動産セールスエージェント資格を取得する

はじめに

先日、日本からいらしたお客さまから、カリフォルニア州の不動産セールスエージェント(日本で言う宅建)の取得方法を質問されました。日本人の方でどれくらいの人がカリフォルニア州の不動産エージェントのライセンスに興味があるのか、わかりませんが、興味がある方の為に、どういった工程を経てライセンスを取得出来るのか、お伝えしようと思います。

アメリカの不動産販売免許は2つあります。1つ目は「セールスエージェント」2つ目は「ブローカーエージェント」と呼ばれています。「セールスエージェント」は、ブローカーに所属し、ブローカーの監督の元、売買の仲介、賃貸仲介取引ができます。日本の宅建と異なり、このライセンスを取得していなければ、これらの業務はできません。

また、「ブローカー」は、過去5年以内に2年以上セールスエージェントの免許を持って営業経験を積み、または2年以上の免許を持たないが同等とみなされる程度の経験、または4年制の学位(不動産専攻/副専攻)が必要です。詳細については、下の「ブローカー試験に必要な経験証明書」を参照してください。

プローカーの種類

一概に「ブローカー」と言って、正確には3つのカテゴリが存在し、それぞれ責任の度合いが異なります。

  • アソシエイトブローカー(Associate brokers): 彼らはブローカーのライセンスを持っていますが、別のブローカーの下で働くことを選択します。一般的に、アソシエイトブローカーは、他のエージェントを監督することはありません。
  • マネジメントブローカー(Managing brokers): 彼らは、エージェントの雇用、新入社員の研修や管理スタッフの管理など、オフィスでの取引や日常業務を監督します。職務は、オンボーディング、トレーニング、および新しいエージェントの指導と同様にエージェントのための継続的な教育の機会をリードするなど、ブローカー内のエージェントのすべてのライセンス問題を含めることができます。
  • プリンシパルまたは指定されたブローカー(Principal or designated brokers): 彼らは州と国の不動産法を遵守することを確認するためにセールスエージェントを監督できます。各不動産事務所には1名の指定ブローカーがいます。

ブローカー試験に必要な経験証明書

セールスエージェントライセンスを2年間取得していても、ブローカー免許を取得できるとは限りません。フルタイムで(または2年間のフルタイムに相当するパートタイムで)積極的に業務に従事するセールスエージェント免許保持者としての雇用を、担当ブローカーまたは元担当ブローカーからの証明書の形で文書化する必要があります。これらの証明書は、ブローカー試験申込書に含まれ、DRE(California Department of Real Estate)のウェブサイトから入手できる雇用証明書(Employment Verification (RE 226) Denotes a PDF document)を使用して作成しなければなりません。推薦状だけでは不十分り、この経験がブローカー受験申請日の直前5年間に得たものでなければならないと法律で定められています。今回は、「ブローカー」の受験については、割愛いたします。

一般要件

まず、一般要件としてカリフォルニア州のセールスエージェントライセンスを取得出来るのは、これらの要件を満たしている必要があります。

  • 年齢: 18歳以上であること
  • 居住地: カリフォルニア州居住者でない場合は、「州外からの申請者」を参照してください。つまり、カリフォルニア州は州外、国外の方でも受験資格を取得する事が可能な州です。ですので、日本在住の方でも受験可能です。
  • 誠実さ: 申請者は誠実で正直でなければなりません。犯罪の前科がある場合、免許が交付されないことがあります。

ライセンス取得の為の州試験を受ける為の要件を満たす

州のライセンス取得テストを受けるには、事前に下記の受験資格を取得必要があります。この受験資格取得には複数方法があります。

  • 1,認可済みの大学もしくは教育機関で所定の3科目を修了する。

不動産原則(必須)、不動産実務(必須)及び以下のコースから1つ選択します。(不動産鑑定、不動産管理、不動産金融、不動産経済学、不動産の法的側面、不動産事務管理、一般会計、ビジネス法、エスクロー、住宅ローンの仲介と融資、不動産におけるコンピュータ・アプリケーション、共有持分開発)

参照

各申請者は、カリフォルニア州で適切な筆記試験の受験資格を取得し、その他のすべての条件を満たしていなければなりません。州内に居住していることは、ライセンス取得の要件ではありません。ですので、日本在住の方でも受験できます。また、カリフォルニア州は、免許取得に必要な要件の免除を認める相互協定を他州と結んでいません。

不動産ブローカーまたはセールスエージェントの試験を受験する場合、州外の教育機関が Western Association of Schools and Colleges または同等の地域認定機関により認定されており、各コースが 3 セメスター単位または 4 クォーター単位であれば、州外の教育機関での法定コースの修了証明(成績証明書など)が認められます。

不動産教育要件

教育要件は州によって大きく異なりますが、カリフォルニア州DRE(California Department of Real Estate)は、受験資格取得コースを1コースの最低受講時間義務付けています。つまり、カリフォルニア州のセールスエージェントライセンス取得試験を受ける為の受験資格取得に必要な135時間、受講から54日費やす必要があります。

弊社も州試験資格コースの認定校ですので、弊社の講座を受講いただくと、州のライセンス受験資格を取得できます。一般的には4~12か月で完了できます。(受験資格取得の為に最後に試験はございます。このテストに合格する事が必要です)。弊社の試験対策講座はzoomで行いますので、日本からでも受講可能です。

不動産免許申請と試験プロセス

州のセールスエージェント受験資格を取得出来きたら、DREウェブサイトで受験の申し込みをします。受験料は$60です(2023年7月時点)この時点でソーシャルセキュリティーナンバー、労働許可書は要りません。必要な不動産コースを修了したら、すぐに試験申込書を提出することをお勧めします。

教育要件を満たしていることを証明する証明書または成績証明書を収集する必要があります。 記入漏れがあると、申請の承認が遅れます。 通常、DRE が申請を処理するのに 6 ~ 8 週間かかります。

テストについて

カリフォルニア州のセールスエージェント試験は、3時間、150問の4択問題で構成され、試験場でオンラインで行います。試験に合格するには、70%以上の得点が必要です。結果は、退出する時に紙で手渡されます。

州ライセンスに合格したら

カリフォルニア州では、州ライセンスに合格したら、合格日から1年以内にキャリアを始める際に不動産ブローカーの会社に所属必要があります。この時点で、始めてソーシャルセキュリティーナンバー、労働許可書が必要になります。

試験に合格した後の流れ

不動産セールスエージェント免許申請書(RE 202)が送付されます。このフォームに必要事項を記入し、試験合格後1年以内に所定の手数料を添えて返送してください。申請書と一緒に、必要事項を記入したライブスキャン・サービス・リクエスト(RE 237)(PDF書類)を提出する必要があります。DREが指紋照合結果を受け取るまで、免許証は発行されません。詳細については、「指紋要件」を参照してください。また、州外の申請者は、必要事項を記入し、公証された「送達に対する取消不能の同意書」(RE 234)を提出しなければなりません。

詳細は、州外申請者を参照してください。それに加え、カリフォルニア州の不動産協会に所属する必要があります。そこで新人研修の講習会を受講する必要があります。ここまで終わると、晴れてカリフォルニア州不動産エージェントのライセンス証が発行され、業務に従事する事が可能になります。

どれくらい稼げるのか?

2023年7月9日現在、カリフォルニア州の不動産エージェントの平均年収は$ 90,804です。念のため、簡単な給与計算が必要な場合は、時給約$ 43.66になります。これは$ 1,746/週または$ 7,567/月に相当します。ZipRecruiterでは$149,377の高給から$29,045の低給まで見ていますが、現在、不動産エージェントの給与の大半は$67,400(25パーセンタイル)から$103,700(75パーセンタイル)の間で推移しており、トップ(90パーセンタイル)はカリフォルニア州で年間$129,667を稼いでいます。

不動産エージェントの平均給与は36,300ドルと幅が広く、スキルレベルや勤務地、経験年数によって昇格や昇給のチャンスがあることを示唆しています。カリフォルニア州の不動産エージェントの給与は、全国50州中5位です。

これをいい職業と考えるかどうかは、個人によりますが、自分次第でいくらでも稼げるというビジネスに向いている方であれば、とても良い職業ではないでしょうか。カリフォルニア州の不動産ライセンスに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。

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