ロサンゼルス 不動産市場レポート

赤平朱美

~日系企業・法人投資家様向け~

1. エグゼクティブサマリー

ロサンゼルス不動産市場は、過去数年間続いた急速な価格上昇、セラーマーケットの局面から、よりバランスの取れた市場へと移行しています。

住宅ローン金利は2026年初頭に一時6%前後まで低下したものの、その後はインフレ懸念や金融市場の不透明感を背景に再び上昇し、現在は6%台半ばで推移しています。これにより、住宅ローンを利用する一般購入者の一部が様子見姿勢を強めているほか、保険料の高騰や物価高といった要因も重なり、市場全体の取引ペースは鈍化を見せています。

全体的に住宅在庫が増加し、物件によっては価格交渉や売主によるクレジット提供が行われるケースも増え、買主にとっては以前より交渉しやすい環境となっています。

一方で、学校区が良い、治安が良いなど人気の地区は依然として住宅需要は底堅く推移しています。賃貸市場も安定しており、空室率は依然と低水準を維持しています。

こうした市場環境は、住宅ローン金利の影響を受けにくい法人投資家や現金購入者にとって、注目すべき投資機会を生み出しています。過熱した市場では難しかった十分なデューデリジェンスや価格交渉を行いやすくなっており、中長期保有を前提とする投資家にとっては、これまで以上に検討しやすい局面ともいえるでしょう。

2. ロサンゼルス郡 マーケット(一戸建て 2026年5月時点)

価格:2024年5月以降、$80万〜$100万のレンジで推移。直近はやや下落傾向で、ほぼ横ばい(前年比はわずかにプラス)。

販売件数:前年比でマイナス(-1.5%)と、やや低迷。

在庫:在庫月数は緩やかに増加傾向。

販売スピード:前年より日数が伸びている

3. 法人投資家さまへのご提案

現在のロサンゼルス不動産市場は、様々な要因から、先行きの不透明感が続いています。積極的な取得を急ぐ局面ではなく、市場の動向を慎重に見極めながら判断されることも一つの賢明な選択肢です。

一方で、現在の市場環境は、長期保有を前提とした法人投資、現金購入者にとって、以下の観点から注目に値する局面です。

  • 価格調整により、1~2年前と比べて交渉余地が広がっており、割安な取得が可能なケースが増加
  • 賃貸需要は堅調のため、安定した賃料収入も期待できる
  • 世界情勢の好転シナリオでは価格反発が想定されるため、今のタイミングでの取得は中長期的な資産価値向上の可能性
  • 円安が続くなか、ドル建て不動産への投資は外貨分散の観点からも有効
  • 在庫増・売却日数長期化により、時間をかけた物件選定・デューデリジェンスが行いやすい環境

また、日系企業のロサンゼルス駐在員向け社宅では、月額3,500~7,000ドル程度の賃料負担が一般的であり、数年間にわたり社宅を賃借する場合、その総額は数十万ドル規模に達することも珍しくありません。

現在のように価格交渉がしやすい市場環境では、投資用不動産としてだけでなく、社宅としての利用も視野に入れた不動産取得を検討する価値があります。自社利用期間中は社宅として活用し、その後は賃貸運用へ切り替えるなど、法人の事業計画に応じた柔軟な活用が可能です。

ロサンゼルスの住宅市場は短期的な価格変動を繰り返しながらも、長期的には右肩上がりをしてきました。こうした背景から、法人による不動産保有は、事業運営上の必要性と資産形成の両面を満たす選択肢として注目されています。

【おまけコラム】Gen Zが変える住宅購入の常識

全米リアルター協会が発表した「2026年版 Home Buyers and Sellers Generational Trends Report」によると、Z世代(18〜26歳)の住宅購入割合はまだ全体の約4%にとどまるものの、その購入動機や行動様式はこれまでの世代と大きく異なるそうです。

従来、住宅購入は結婚・出産といったライフイベントがきっかけになるのが一般的でしたが、Z世代は「家族のための家」ではなく「自分の資産としての家」という意識で早期購入に踏み切る傾向があります。実際、53%が単独購入、81%が子どもなし、購入動機の第1位は「自分の家を持ちたかった」(39%)というシンプルな理由です。また71%が住宅を良い投資と捉えており、株式より優れると回答した層も30%に上ります。

南カリフォルニアでも同様の傾向が見られ、まずコンドミニアムやタウンホームを取得し、将来的にステップアップする戦略を取る若い購入者が増えています。カリフォルニア不動産への根強い需要を示す動きといえるでしょう。

ご留意事項
本レポートに記載の情報および数値は、2026年5月時点における公開データをもとに作成したものであり、将来の市場動向や投資成果を保証するものではありません。不動産投資にはさまざまなリスクが伴い、市場環境の変化により資産価値が変動する場合があります。投資に関するご判断は、専門家へのご相談のうえ、お客さま自身の責任においてお決めいただきますようお願いいたします。

ご相談・お問い合わせはパーソン不動産まで

Person Realty Inc(パーソン不動産)では、
日本語での不動産購入・売却・投資サポート、不動産リース/管理などを行っております。

お客様の利益を第一に考えてサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

赤平 朱美(Akemi Akahira)
カリフォルニア州 不動産ライセンスID:02232324
310-999-9823
[email protected]

このウェブサイトはサイトが適切に機能することを保証するためにクッキーを使用しています。本サイトを引き続きご利用になることで、お客様は当社のクッキー使用を承認し、同意したものとみなされます。

同意する 拒否する